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<更年期障害について>
更年期障害の症状は、きわめて多岐にわたります。
もっとも多いのは、ほてりや発汗、肩こりや頭痛、イライラやゆううつといった
卵巣機能低下によるものや、自律神経失調による症状です。
これらの症状は個人によって現れ方や強さはまったく異なります。
更年期障害は、ほぼ半数の女性に現れるといわれています。
のぼせや発汗などの症状はちょっとしたきっかけで起こり、
数日間つづき、1~2カ月休んでまた起こりますが、
間隔はしだいに長くなり、発作の期間はだんだん短くなるのが普通です。
閉経期から老年期に入ってホルモンが安定し、間脳にある自律神経の中枢や、
心理面でも安定することにより、通常は数年で更年期障害は消失していきます。
更年期障害は45歳ころから始まり55~56歳ころまでの間に現れる
不定愁訴を主とした諸症状を指します。
更年期障害が性機能の低下により起こることから、
治療は卵胞ホルモンの補充が主となります。
特に発汗、ほてり、顔面紅潮などの血管運動神経系の障害や、
性器出血や性交障害などの内分泌器系障害に対して、
ホルモン補充療法(HRT)がよく効きます。
HRTにはいろいろな方法があり、子宮がある方の場合は、
子宮体がん発症予防のため卵胞ホルモンと黄体ホルモンの同時併用療法がよく用いられます。 子宮がない女性では卵胞ホルモンのみで大丈夫です。
最近HRTは乳がんの発生頻度を上昇させるという報告が欧米でありましたが、
この上昇頻度はごくわずかであり、
定期的に乳房検診などを受けていればほとんど問題はありません。
他の障害はともかく、発汗や性交障害などの卵胞ホルモン低下による不快な症状を
改善できるのはHRT以外にはありません。そこで適宜HRTを中止して症状が 消失しているかどうかを確認しながら必要最小限のHRTを受ける副作用の心配はありません。
精神安定薬や抗不安薬といった精神神経用薬剤や漢方薬もよく使われています。
さらにホルモン薬とこれらの薬剤との併用療法を受けるのもよいですね。
更年期障害はある程度、生理的ともいえますが、できれば軽くすませたいものです。
そのために、規則正しい生活をする、栄養バランスのとれた食事、
カルシウムやビタミン類をよくとる、十分な睡眠、運動をする、
気分転換となるような趣味や娯楽をもつ、物事にこだわらず、くよくよと考えない。
そうすれば、更年期障害を早くまた軽く乗り越えられるでしょう。
~ ここカラダ 参考 ~
慢性骨髄性白血病(CML)は
造血幹細胞レベルの異常により生じ、
その異常は一部のT細胞を除き全血球系細胞に及ぶ。
CMLの95%にはフィラデルフィア(Ph)染色体が検出され、
これは9番と22番の染色体相互転座により生じた22番の小型染色体である。
ここにBCR-ABL融合遺伝子が形成され、
ABLのチロシンキナーゼ活性が亢進することにより
CMLが発症すると考えられている。
発症年齢中央値は50歳代前半で、やや男性に多い。
末梢血では各分化過程の骨髄系細胞のみならず
血小板、赤血球の増加がみられ、
骨髄では著しい骨髄系細胞の過形成がみられる。
臨床症状は倦怠感、食欲不振、体重減少、脾腫があるが、
約40%の患者は無症状で、白血球増多により発見される。
臨床病期は3期に分かれ、
3-6年の慢性期、
6か月以内の移行期を経て急性転化に至り、
急性転化期の予後はきわめて悪い。
慢性期CMLの検査所見は、
各成熟段階の顆粒球系白血球増多(芽球は10%未満)、
血小板増多、
好中球アルカリホスファターゼ(NAP)陽性率低下、
ビタミンB12高値が特徴である。
診断は染色体分析によるPh染色体の検出、
またはFISH法、RT-PCR法によるBCR-ABL mRNAの検出により確定される。
ただしPh染色体は成人急性リンパ性白血病(ALL)の20%にも検出される。
慢性骨髄性白血病(CML)の治療方針は、
病期、 患者の年齢、 HLA一致血縁者または非血縁者ドナーの有無、
初期薬物療法の治療効果を判断材料として、
同種造血幹細胞移植による根治を目指すか、
薬物療法でCPを維持しつつ可能な限りの細胞遺伝学的改善、
つまりPhクローンの抑制と正常造血の回復を目指すかの2つに大別される。
慢性期では、同種造血幹細胞移植は慢性骨髄性白血病(CML)を
根治しうる唯一確実な治療法であるが、
その成績は患者の病期や年齢、ドナーの種類によって異なる。
慢性期にHLA一致同胞ドナーから骨髄移植を受ける場合
80%以上の無病長期生存率が期待できるが、
HLA一致非血縁者ドナーの場合は
移植片対宿主病(GVHD:graft-versus-host disease)など
合併症の頻度や重症度が高く、60%程度まで低下してしまう。
年齢的には40歳以上で合併症のリスクが高くなる。
移植前処置の臓器毒性を考慮して、
従来50歳代前半までを同種移植の対象としていたが、
骨髄非破壊的前処置を用いた同種移植療法(ミニ移植)の開発により、
慢性期のHLA一致血縁者ドナーからの移植は60歳代前半まで可能となった。
移植ドナーについては、
骨髄バンクや臍帯血バンクの拡充により
ほとんどの患者に対応可能になりつつある。
後述するグリベックの登場によって
各症例の移植適応については慎重にならざるを得ないのが現状であり、
実際、慢性骨髄性白血病(CML)の移植件数は減少している。
グリベックの長期的効果が不透明である以上、
少なくとも若年者でHLA一致血縁者ドナーがいる場合
移植が有力な選択肢であることに変わりはない。
また、副作用のためグリベックを使用できない不耐例や
Phクローンの抑制が十分でない抵抗例に対しては、
病期の進行を避けるため早めに移植適応を判断する必要がある。
現在、慢性骨髄性白血病(CML)治療薬物療法の
第1選択肢はグリベックである。
この薬剤は、BCR-ABL遺伝子の産物である
Bcr-Ablチロシンキナーゼの活性を抑制することで
Phクローンの増殖をより選択的に抑える分子標的薬である。
慢性期での血液学的寛解や細胞遺伝学的寛解への導入効率がきわめて高い。
ただし、長期的効果は不明であり、
耐性獲得のリスクがあることから長期継続使用には注意を要する。
急性転化における移植は再発のリスクが高く、
無病長期生存率は10-20%と不良である。
グリベック未使用の場合、
グリベックで血液学的寛解および可能な限り細胞遺伝学的改善を得たあと、
速やかに同種造血幹細胞移植を施行すれば
成績の向上が期待できる。
HLA一致血縁者ドナーからの移植では
骨髄より末梢血幹細胞が望まれる。
前処置の軽減は再発リスクを高めるので、
ミニ移植は通常適応にならない。
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その異常は一部のT細胞を除き全血球系細胞に及ぶ。
CMLの95%にはフィラデルフィア(Ph)染色体が検出され、
これは9番と22番の染色体相互転座により生じた22番の小型染色体である。
ここにBCR-ABL融合遺伝子が形成され、
ABLのチロシンキナーゼ活性が亢進することにより
CMLが発症すると考えられている。
発症年齢中央値は50歳代前半で、やや男性に多い。
末梢血では各分化過程の骨髄系細胞のみならず
血小板、赤血球の増加がみられ、
骨髄では著しい骨髄系細胞の過形成がみられる。
臨床症状は倦怠感、食欲不振、体重減少、脾腫があるが、
約40%の患者は無症状で、白血球増多により発見される。
臨床病期は3期に分かれ、
3-6年の慢性期、
6か月以内の移行期を経て急性転化に至り、
急性転化期の予後はきわめて悪い。
慢性期CMLの検査所見は、
各成熟段階の顆粒球系白血球増多(芽球は10%未満)、
血小板増多、
好中球アルカリホスファターゼ(NAP)陽性率低下、
ビタミンB12高値が特徴である。
診断は染色体分析によるPh染色体の検出、
またはFISH法、RT-PCR法によるBCR-ABL mRNAの検出により確定される。
ただしPh染色体は成人急性リンパ性白血病(ALL)の20%にも検出される。
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病期、 患者の年齢、 HLA一致血縁者または非血縁者ドナーの有無、
初期薬物療法の治療効果を判断材料として、
同種造血幹細胞移植による根治を目指すか、
薬物療法でCPを維持しつつ可能な限りの細胞遺伝学的改善、
つまりPhクローンの抑制と正常造血の回復を目指すかの2つに大別される。
慢性期では、同種造血幹細胞移植は慢性骨髄性白血病(CML)を
根治しうる唯一確実な治療法であるが、
その成績は患者の病期や年齢、ドナーの種類によって異なる。
慢性期にHLA一致同胞ドナーから骨髄移植を受ける場合
80%以上の無病長期生存率が期待できるが、
HLA一致非血縁者ドナーの場合は
移植片対宿主病(GVHD:graft-versus-host disease)など
合併症の頻度や重症度が高く、60%程度まで低下してしまう。
年齢的には40歳以上で合併症のリスクが高くなる。
移植前処置の臓器毒性を考慮して、
従来50歳代前半までを同種移植の対象としていたが、
骨髄非破壊的前処置を用いた同種移植療法(ミニ移植)の開発により、
慢性期のHLA一致血縁者ドナーからの移植は60歳代前半まで可能となった。
移植ドナーについては、
骨髄バンクや臍帯血バンクの拡充により
ほとんどの患者に対応可能になりつつある。
後述するグリベックの登場によって
各症例の移植適応については慎重にならざるを得ないのが現状であり、
実際、慢性骨髄性白血病(CML)の移植件数は減少している。
グリベックの長期的効果が不透明である以上、
少なくとも若年者でHLA一致血縁者ドナーがいる場合
移植が有力な選択肢であることに変わりはない。
また、副作用のためグリベックを使用できない不耐例や
Phクローンの抑制が十分でない抵抗例に対しては、
病期の進行を避けるため早めに移植適応を判断する必要がある。
現在、慢性骨髄性白血病(CML)治療薬物療法の
第1選択肢はグリベックである。
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ただし、長期的効果は不明であり、
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無病長期生存率は10-20%と不良である。
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